第27話:フラットルーフ

先週の日曜日、常盤坂の家に助っ人が来てくれました。
紹介の紹介で遊びに来たのですが、昔に建築を少し勉強して
いたようで、今はLiits というカフェを経営している田仲くん。
初めて遊びに来てすぐに、手伝わせてくれとの申し出が。。。
次の休みの日曜日、午後から本当に手伝いに来てくれました。
一人だと段取りや片付けだけで終わる日もあるので助かります。
せっかくなのでいろいろ吸収していってもらえたらと思います。

▲設計の事など、いろいろ学びたいと意欲のある田仲くん。

さて工事は進みます。奥の部屋に小さな明かり取りを入れます。
下の写真の左の窓は、南向きなのですが目の前に大きな石垣が
あり、日は入りません。特に12時以降は真っ暗になります。

▲新しく付けた右のドアからは光が射します。

そこで12時から15時位の光を安く、簡単に取り込むのに
20センチの小さな穴を壁に開けます。減築のお陰でここから
光が取り込めるようになりました。

▲隅の暗がりから差し込む光は、まさに陰影礼賛!

そこに入れるのが1個千円の乙種防火認定のガラスブロックです。

▲今回注文したのには2種類あり左がクリアー、右がウェービー。

ここは外は見なくてよく、光を拡散させたいのでウェービーを
使います。目的によってしっかり使い分けます 。

続いて通り庭の突き当たり、右側が物置兼ボイラー室になります。
この周辺を先行して仕上げて行きます。

▲物置に分電盤も付くので灯工業の替地さんに配線してもらう。

壁に断熱材を入れ防湿フィルムを張り、構造用合板を張ります。
そしてここは高い天井高を利用して上部に蔵空間を作ります。

▲壁を張り、天井の下に更に床を組んでいきます。

高さ約1メートル、1坪の蔵空間。全体で4坪分を作る予定。

▲蔵空間は収納はもちろん、配線や給排水の配管スペースでもある。

ボイラーを使う部屋は火気使用室になるので、内装には凖不燃の
一番安いボードを張りそのまま仕上げとします。

▲蔵の下の物置兼ボイラー室部分。

そして嶋崎板金さんが下屋の屋根を葺きに来てくれました。

▲今日はピンクのヤッケではなくピンクシャツの嶋崎さん。
▲さすがはベテラン。姿勢もカッコがいい。

この屋根は水勾配程度の勾配しかないのですが、それでも雨が
漏らないフラットルーフという工法を採用しています。
縦のハゼのジョイント部分にはシールテープが全面に入れられて
それを掴むのでスガモリなどもありません。そしてこの屋根材は
ガルバリウム鋼板の素地のもの。通常はこの上に焼付け塗装した
カラーガルバリウム鋼板などですが、塗装しない素地のほうが
錆に強いのでこちらを採用しました。

▲3人であっという間に葺き終わりました。

葺き終わったら、元あった物干し台を戻し下屋の完了。
次はいよいよ左手前の物置を解体し、右の真っ赤っかに錆びた
屋根と手前の壁、窓の取り替え修理を進めます。

▲元あった光景に近いですがかなり進化しました。

そして昨日、一昨日と築100年という近所の古民家が解体され
ていたので、常盤坂の家で使えるもの貰って来ました。

▲8寸5分の蝦夷松の広幅の板や、ヒノキの柱や梁まど。

ここ最近、函館の西部地区ではどんどん古き良き建物が取り壊し
になり、函館らしい街並が失われていっています。それぞれの
事情で解体という結果になっているのですが、使える材料は粗末
にせづ、再利用していくことが命ある材料に対してのせめてもの
供養だと思っています。木は何年経っても呼吸し生きているので。
たとえ薪として燃料になったとしても、最後まで使い切るのが
ただゴミとして捨てられるよりも何よりも大切なことです。

つづく。