バッチリ暖かくなったここ常盤坂の家では、連休前の大仕事に
遂に取りかかりました。明日から5日間出張で常盤坂を留守に
する前に、昨日、一昨日と大工さんに応援を頼みました。
手前の出っ張った物置とその続きの下屋部分の2坪を解体、減築
し、下屋を掛けかえるのですが、今回は2日間という短い工期と
少ない人件費に押さえる為、物置は取りあえず残したまま、間の
1坪だけ先行して解体し下屋の掛けかえを優先する事に。
初日は、大工さん2人と私の3人で作業に取りかかる。
屋根のトタン自体はあまり痛んでいないが、下の野地板はかなり
腐っている。トタンは綺麗に外し、今度は外壁に再利用する予定。
今では絶滅危惧種のような枌葺き。杉の赤身の腐りづらい部分を
薄くスライスし何枚も重ねて防水性を良くしたもの。断熱効果も
期待できる。土台や柱が腐っているのにこんなに薄い板が腐らず
残っているのも不思議でもある。
壁の下地を組み下から構造用合板を壁に張り上げ耐力壁を作り、
既存の下屋の桁の上に束を建て、2階の床の胴差しや梁と同じ
高さでいちど床組し、構造用合板を床に張り、水平構面を固め
地震の揺れなど周りの構造体にしっかり伝えられるようにする。
そして、屋根の上に気軽に洗濯物や布団が干しに出れるように、
大きな防火戸仕様のサッシを 新設して1日目が終了。
2日目、大工の吉岡さんと私の2人での作業開始。
さすが、大工さん仕事が早いです。ドアの上のもったいない空間
は、ドア上で床を張り蔵として使う小屋裏収納にします。
そして、外では屋根と壁をぐるっと包み込むようにして、隙間が
できないよう透湿防水シートを張ります。
シートの上に通気用の胴縁を流し、その上に野地板を張る事で
通気層を作り、壁や屋根の中で結露などしないようにこの空間で
湿気をしっかり逃がすことで飛躍的に建物も長持ちします。
野地板の上には、更に防水性と通気性をもった白いルーフィング
を張り、2日目の作業も終了。ここまでくれば、留守中も雨風が
しのげるので安心です。
さあ、常盤坂の家は、富樫雅行建築設計事務所になって初めての
設計契約を受けるため出張で不在になります。5月3日から作業
を再会します。
つづく。