函館は雪も落ち着き大分過ごしやすい日が続いてきました。
常盤坂の家には、解体途中の土場から頂いてきた、もう少しで
薪にされそうだったケヤキの丸テーブルと椅子が仲間入り。
足がなかったので、とりあえず床下から出て来た土管を代用。
そして、約40日ぶりに棟梁の高橋さんが現場に戻ってきました。
さっそく、腐った柱の足元を一気に根継ぎしていきます。
結局、オリジナルのスライド継手で3本の柱を根継ぎしました。
続いて、山側の土台を敷き込んでいきます。
山側は他の基礎より30センチ以上基礎を上げたので、角の通し柱
は下の土台に乗り、上になる土台が横から通し柱に差さってきます。
柱に差さるホゾは長い程、強度があるので通しホゾにする。
そして、途中の柱は根継ぎした時のスライド形式を応用して、
こちらもスライド式のホゾに。普通土台を入替える場合は、柱は
ブッつり切られ、ただ土台に載せ金物だけで留めるだけだが、
スライド式のホゾを入れる事で、捻れなども防止できる。
土台が敷き終わると、続いて新たに追加する柱を建て込みます。
常盤坂の家のような住宅の密集地では、両隣りからの採光などは
ほぼ取れないため、正面と裏に大きな開口部を取る事が多い。
そうすると、特に正面などは壁がほとんどなくなる。常盤坂の家も
正面には壁がないので、外の景観を変えずに、一歩さがった中の
部分に壁を補強してゆく。
柱を建てると、続いて梁を補強して入れてゆく。
梁を入れる前に、踊り場から上の階段がちょうど邪魔になるので、
上だけバラしてゆく。
あるべき所にない、梁や胴差しを入れ補強してゆく。
常盤坂の家の構造材は、そのほとんどが青森ヒバだったので、
外した材料も十分使えるので、なるべく再利用して使ってゆく。
下の写真の手前の柱は、真ん中で柱が切れている。柱に柱が載って
いるとても危険な状態。この2本向こうの角の柱も同じ状態。
かなりの補強が必要になる部分。
この列は胴差しの高さが他よりも低いので、他の部分と同じ高さで
胴差しを追加で入れ、2階の床の剛性を上げてゆく。
ひとまず、大工さんはここまでで一旦終了。次は屋根を直す時に
来てもらいます。引き続き、自分で補強工事を進めて行きますが、
その前に大掃除、段取り替え、模様替え。
囲炉裏を解体した古レンガを積んで、お茶汲み用の少しワイルドな
カウンター兼棚を作りました。ぜひ、お立ち寄りください。
つづく。