第18話:雪ニモマケズ/蟻ニモマケズ

雪ニモマケズ、蟻ニモマケズ、、、
ソウイウモノニワタシハナリタイ。

▲道路の雪を、下の大通りまで降ろすのが日課。

12日の積雪で函館は79センチという記録的な積雪になっている。
雪の影響でドアが開かなくなったり、落雪が危険だったり、影響も
いろいろと出てくる。先日も、坪庭には裏の家の屋根の雪が一気に
轟音とともに落ちてきたり、危険な日々が続いている。

▲石垣の右奥が常盤坂の家の坪庭。

そろそろ、坪庭も雪掻きをしないとガラスまで割れてしまう。

▲解体できずにいた物置も埋っている。

そして、蟻の駆除材も凍結しないよう梱包され現場に届いた。
まずは、サンプルとして飼っている蟻に 効き目をテストする。
0度を下回ると、蟻は半分仮死状態にななっているので、
見た目では死んでいるが、ストーブで暖めるとムクムクと
起き上がり動き出す。そこへ少量の液を垂らしてみると、

▲人体に影響の少ない水性のもの。

すぐに動けなくなり、ひっくり返った。即効性もあるよう。

▲思ったより効き目はある。

効き目も確認し、残した古い土台に深さ10センチの小さな穴を
等間隔で開けていく。

▲特に坪庭側の角の辺りは入念にする。

下の写真のような染み出し方の部分は、空洞になっていて蟻道に
なっていた可能性がある部分。こちらも入念に注入。

▲液体を注入すると周りから染み出してくる。

土台と共に、柱の付け根、外壁の下地にも注入し、土台の周りの
基礎には散布していく。新しい土台にも敷き納めた後に塗布する。

▲注入完了。

ひとまずは、これで何とか食い止める事ができる。
あとは、土台が湿気ないような環境を作っていく事が大事になる。

そして腐れの入った土台はどんどん薪として炊いていた。
表面だけ腐った物は、その部分だけ切り落とし製材してまた使う。

▲既存土台は青森ヒバなのでまだまだ使える。

内部まで腐れが入ったものは使えないが、ただ薪にするのも
もったいないので、もうちょっと頑張ってもらう事に。
下の写真は、それこそ蟻掛けという扇型の仕口をもった土台。
こちらを、同じ長さで切り揃える。

▲なぜ蟻掛けという名前なのかは不明。

用意するのは、薪にする腐った土台、ボロボロの亜鉛鉄板、
解体材から抜いた錆び付いた釘。

▲使う材料はすべて廃材、こちらは杉の大引。

ジャーン!薪スツールを作ってみました。

▲プロダクトナンバー,01 アリクイ薪スツールの完成!!!

木は家を作る資源であり、暖をとる燃料であり、何にでもその姿を
変えます。ただ薪として待っている薪も束にするとスツールになる。
ちょうど、来客も増えていたので、これでみんなで薪ストーブも
囲めて一石二鳥! せっかくの土台を切るのをタメラっていたが、
心置きなく切れるようになりました。 腐っても木は素晴らしい!

▲こうなると今度は、いずれ薪にするのがもったいなくなる。

さぁて、遊んでいる場合ではありません。
ひとり壁等の解体を進めていきます。

雪ニモマケズ/蟻ニモマケズ つづきます。