薪ストーブに廃材を焼べて、3日から2012年の仕事は始まりました。
玄関を入って突き当たりには、1坪の物置が建物から突き出す形であり、
こちらが常盤坂の家のちょうど南角にあたります。
南東側には4mの高さの擁壁があり、その上には2階建ての家がある為、
1階には日が当たりません。そこで今回のリノベーションでは、なんとか
1階にも太陽の光を取り入れる為、南角の物置1坪と、その手前の1坪を
取り壊し減築することで、南に凹みの空間を作り光を取り込む計画。
外は一面の雪、もうすぐ大寒を迎えるこの時期に壊す勇気はなく、
まずは、屋根と壁がある状態のままできる事を進めます。
この物置を壊すと、坪庭と繋がりこちらは薪置場になる予定。
物置の中の地面も高く、こちらの土も坪庭と同じく3〜40cm
掘り出さなければならない。
掘っては出てくる石を選別しながら、坪庭の石庭の続きを作る。
小さな石の上に大きな石を載せ、ごろごろと荒い感じの石庭に。
左手前の柱のラインに新たに基礎を作り、そこから奥が外になる。
コンクリートの基礎を打つ下になる部分には、囲炉裏の下にあった
土間を解体したコンクリートを30cm以上敷き詰め再利用する。
それが終わると、続いて山側(南西)の基礎の解体へ進みます。
上の写真で言う右側に見える基礎が、その山側の基礎であり、
他の基礎よりも15cm程度高くなっていた。しかし、それでも
山側の地面の方が高く、上からの雨水の影響などで、こちら側の
土台はほとんどが土に還るほど腐食していた。
こちらの基礎を現状より更に15cm高くするのだが、当時の
鉄筋も入っていない基礎に載せても耐震補強にはならないので、
現状15cm幅の基礎を半分に剥り、古い基礎と一体になるよう
新しい基礎を抱かせるように作る。
基礎の表面は、新たなコンクリートが食い付くように目荒らしする。
新たな基礎には鉄筋が入るのだが、現状の基礎に鉄筋を差して固定し、
鉄筋に結んでやることで、一体になって地震などに耐えるようになる。
今回はコストを押さえる為、その差し筋までは自分で加工し設置する。
そして、杉本洋鍛冶工房さんのご好意により、鉄筋を用意してもらい、
工房をお借りし、鉄筋を短く切断させてもらう。
切った鉄筋を持って帰り、次は大工さんから借りたバーベンダー
という機械を使って差し筋を曲げたり加工していく。
そして、冬休みの甥っ子、竜ちゃんが薪を切りにお手伝いに。
つづく。