まだ雪の降る中、3月の伐採からスタートした大屋根の家も
8月に入り、いよいよ完成&引き渡しの日が近づいてきました。
建物本体の工事はほとんど終わり、これから外構の工事などが
始まります。 カーポートには、透明の波板の屋根を葺きます。
屋根の下にいるのに、空と木々の緑が透けて気持ちがいいです。
そして、ダイニングの前にはウッドデッキを作ります。
こちらの材料も、三上製材さんの道南唐松。油気の多い、腐り
づらい赤身の唐松はウッドデッキに最適です。
十和田石とヒバのお風呂から外に直接出られるように、唐松の
プライベートデッキが続きます。
内部の塗装は白でも茶でも在り来たりなので、唐松の赤身と
白い防腐剤で雪模様のグラデーションをつけて塗ってみた。
玄関前には風雪よけの手摺壁を設置する。
いよいよ車路や遊歩道の外構工事が始まりました。
車路やカーポートなどの路盤には、300ミリの切込砕石を入れ
ランマーで転圧をしていく。
3月に伐採した木は、三上さんで挽いてもらって枕木にしていた。
ダンプを借り、慣れない運転でその枕木を取りにいく。
日本の森林資源は先進国で3位なのに、自給率が2割も満たない。
こんなに多くの森に囲まれているのに、信じられない現実です。
伐採された木が、枕木になって約5ヶ月ぶりに戻ってきました。
半分は枕木になり、半分は薪として冬の暖をとるエネルギーに。
これこそ究極の地産地消 。ウッドマイレージはほぼ0に近い。
身近な資源で作る、環境の為にできる事はまだまだありますね。
砕石を転圧した床に砂で調整しながら枕木を敷いていく。
設置が終わると、この土地で出た火山灰の残土で枕木の表面
まで 埋めて、更に転圧をし散水して路盤を落ち着かせる。
ウッドデッキ前のテラスを兼ねたドックランの中央には平板を
敷き、ドックランの周りに唐松の木杭を建て板壁を張っていく。
天候で延びていた塗装屋さんもやってきました。
カーポートと内部建具&家具はプロに仕上げてもらいます。
カーテンやブラインドの取り付けも終わった内部では、キャット
ボックスも周辺をクリア塗装し、奥の壁面のみ四季折々の色を
調合してもらい散りばめました。
厚物合板フレームのキッチンも綺麗に仕上がりました。
シンクを切り抜いた楢材で西村棟梁が作ってくれた、まな板も
しっかりセットされました。
道路に面する場所に、もうひとつの小さな大屋根の家が 建ちます。
枕木で組んだところに、照明と表札がつきます。
キッチンの勝手口を出ると、大工さんに枕木で組んでもらった
土留めのなかに黒土で50センチ程入替えた家庭菜園ができます。
この日は、私とSK佐々木建設の親方の2人で全ての枕木を敷き
終える予定でいたが、ペースの遅さを見かねた大工さんが、
いつの間にかスコップを持って手伝ってくれていた。
土建屋さん、大工さん、設計屋といつの間にか、みんなで
協力しながら枕木を敷き詰めていた。 終わりが見えてくると、
もう少し、こうして皆でモノづくりをしていたいと思った。
大工さんの協力でなんとか枕木も敷き終わり、翌日は全体に散水
しながら、再度プレートで転圧を掛けていき、 表面の火山灰を
落ち着かせ、車路部分の表面にモルタルを舗装する。
舗装と言っても、モルタル自体には強度はあまり無いので、
表面の火山灰が飛び散らない程度。舗装をしていない火山灰との
境界は自然に繋がっていく。
最後に、大工さんが作ってくれた小さな大屋根の家に、
杉本洋鍛冶工房で作ってもらったネームプレートを取り付ける。
みんなで力を合わせて作り上げてきた大屋根の家も完成間近。
つづく。