鹿部町も、ようやく日差しが強くなり夏らしくなってきました。
そんな中、外部ではカーポートの建て込みが始まりました。
独立した1帖程の物置が4隅にあり、そこに大屋根の家と同じ
勾配の屋根が掛かります。小屋組みは現しで、壁は構造用合板に
塗装、屋根は透明の波板というシンプルな造り。
物置きの中は間柱に、棚板を兼ねた横貫をいれていきます。
外壁の構造用合板の裏が中の壁、棚が構造材と、用と美を兼ねる
構成になり成立する上で、無駄な部材がひとつもありません。
これは小澤師匠から受け継いだ、大事な手法のひとつ。
夫婦桜を挟んで大屋根の家の前に、同じ屋根のプロポーションの
カーポートが現れました。 屋根のグラデーションが良い佇まいです。
そとでは電気の外線の引き込み工事も進められました。
そして、内部では大工さんの造作工事がまだまだ進んでいます。
玄関には、ベンチを兼ねた下駄箱ができました。靴の脱ぎ履きは
もちろん、ちょっとしたお客さんの時なども重宝します。
鈴木木材さんで接いでもらった大きな楢の天板も運びこまれ、
フレームの上に固定しました。置かれた瞬間から凄い存在感です。
天板の表と裏には、耐水性があり古くは番傘にも使われた桐油を
2回塗りし下塗りとします。とても良い艶がでてきました。
天板をくり抜きシンクと水栓を取り付け、引出しを取り付けます。
鈴木木材さんに天板を取りに伺った際、家具職人の上杉さんが
木っ端で作ったボタンを見て、あまりの可愛さに引手にしたい
と話していたら、わざわざ作って届けてくれました。
上杉さんの作ってくれた寄せ木を使って、西村棟梁に引出しの
前板に引手を組み込んでもらいました。
お風呂では、武澤左官さんが十和田石と葛藤していました。
こちらのお風呂は、旦那様も最もこだわったもののひとつ。
十和田石は濡れ色になると青さが一層美しくなり、 床としても
滑りにくく保温性もあり、マイナスイオンも 出ているといいます。
保水性もあるので、条件によってはカビ等の心配もありますが、
今回は、表面に防水材を塗布してそれを防ぎます。
壁部分を貼り終えると、床を水勾配をつけて中塗りを取ります。
下地を十分乾燥させ、床にも十和田石を貼っていきます。
貼り終わると、目地材をしっかり奥まで詰め、細い目地コテで
目地材を押えて完成です。
お風呂の下のピットでは、松浦配管さんが配管を繋いでいます。
十和田石と防水シート端部の防水処理をし、腰から上部の下地
を組んでいきます。お風呂の壁も唐松の板を張る予定でしたが、
三上製材さんが、お施主様の為に道産ヒバ材を挽いてくれました。
厚沢部産ヒバと、十和田石でできた大屋根の家のお風呂完成です。
大屋根の家の中は、一気にお風呂のヒバの香りでいっぱいです。
そして福田建具さんで製作した建具を取り付けてくれました。
そしてそして、いよいよファイヤピット大石さんが薪ストーブの
設置にきてくれました。ダイニングの吹き抜けに煙突を建てます。
画期的な台車で悠々と運び込まれた薪ストーブをウィンチで釣って
据え付けしていきます。
ん〜凄い!カッコイイです!そして可愛い!
薪ストーブは奥様たっての希望でオーブン付き。
この愛らしいフェイスは大屋根の家にピッタリ。
無事にフラットの竣工検査も終わり、これで終わりと思いきや、
大屋根の家まだまだ続きがあります。
つづく。