鹿部では建て方の前夜から明け方まで雨が振り、
まさに雨降って地が固まりました。
そして佐藤木材さんより、PCにより機械加工された軸組み部材が
運び込まれました。大屋根の家の軸組みは、ホゾや継手で組んで
いく在来工法でなく、アゴ掛け金物やホゾパイプをドリフトピン
で組んでいく金物工法になります。金物工法は加工精度や接合部
強度に優れ現場での作業性が良く工期短縮にも繋がります。
土台は腐りづらい米国産の米ヒバの無垢材、柱や梁は強度の強い
米国産の米松の無垢材を使っています。
まずは土台を敷く為の地墨を出し、番付けを確認しながら配り、
アンカーボルトなどの孔を土台に開けていく。
外周部には、土台の下に気密パッキンを付けて敷いていきます。
土台を鎌継ぎ(かまつぎ)で継ぎ、仕口はアゴ掛け金物に土台に
切られたスリットを落し込み、横からドリフトピンを打ち込み
接合していきます。
ほぼ土台も敷き終わり、まずは大黒柱を建て込みます。
大黒柱は基礎から直立てとなり、土台と大引きが掛かってきます。
大黒柱を建てると、一気に1階の管柱(くだはしら)や通し柱を
建て込み、ドリフトピンで締結していく。
通し柱などの、垂直方向の建て入れを調整し、仮筋交いと取る。
アッという間に柱が建ち並び、家らしい雰囲気がでてきました。
つづいて、柱に対して水平方向に梁や胴差しを掛けていく。
2階床の梁が掛かると、ネダレスという小根太を兼ねる厚物の
構造用合板で床下地を組み水平構面を固め、床面ができると、
2階の管柱や、束柱を建てていく。
そしていよいよ、 最後の頂部の束柱を建てみんなで棟を上げる。
そして棟木がのると、息付く間もなく大屋根へと舵をとります。
屋根が掛かるまで、天気とのにらみっこ が続きます。
つづく。