ようやく足元から春の訪れを感じ始めた鹿部町ですが、まだ
雪の残る3月29日より本格的な基礎工事がスタートしました。
捨てコンクリートを打った床に、遣り方より地墨を落します。
その墨を基準に、基礎の鉄筋組みが始まりました。
ユニット鉄筋を組みあげ、ベースの型枠を取り付けて行く。
鉄筋が組み上がると設計事務所による配筋検査を実施し、その後
更に住宅瑕疵担保保険の検査員による基礎の配筋検査を行う。
配筋検査に合格し、いよいよベースのコンクリートを打設する。
朝晩はまだまだ冷え込むので、全体をシートで養生した中には
練炭をセットして温度管理も十分おこなう。
養生の後、続いて立ち上がり部分の布基礎の型枠を組んでいく。
大屋根の家は基礎も軸組みも外断熱になり、基礎には外周部の
内・外側それぞれ50㎜、合わせて100㎜の断熱材が入る。
鹿部町は断熱地域区分で最も厳しいⅠ地域となり、この地域で
省エネ等級4を取得する為、高断熱仕様になっている。
型枠が組み上がったらしっかり固定し、コンクリートを打設する。
基礎の天端を均し、通りがまっすぐか確認し、アンカーボルトの
位置、高さも確認し練炭をセットしてシートで養生する。
コンクリートの強度がでるまで養生期間をとり、脱型する。
埋め戻しの前に、外側に断熱材を劣化や蟻などから守るために
下から上まで全て保護モルタルを塗っていく。
埋め戻す高さまで2回塗りで仕上げ、上は1回塗りで止めて、
外壁工事まで終わってから仕上げるようにする。
そしていよいよ埋め戻しをしていく。前回サーマスラブを埋めた
水回りの一部ベタ基礎部分以外で、今回埋め戻す部分は全て土間
になり、ここにも全面サーマスラブを設置する。
埋め戻しと平行して、サーマスラブの敷き込みを行なっていく。
根掘りで出た残土と火山灰は内部に埋め戻し、サーマスラブの
蓄熱体として再利用し、更に質の良い火山灰は外周部の犬走り
の埋め戻しに再利用して現場から排出する残土を極力減らす。
凄まじい連携プレーで、埋め戻し〜サーマスラブ〜埋め戻しと
1日で終了してしまった。
そして次の日、土間からの湿気が上がらないように防湿シートを
敷き詰め、一気に土間の鉄筋を組みあげる。
そして、基礎工事最後の土間コンクリートを打設していきます。
基礎工事は幸運にも最後まで天気に恵まれ、素晴らしい基礎が
打ち上がりました。この土間に土台を敷くための天端モルタルを
均すのに、繁工務店の社長と地墨とレベルを出す。
床下がほとんど無いこのような基礎での天端均しが初めての、
左官屋さん。水平に天端を均す為、寝ないで方法を考えたと。
武澤さんが アタリを取っている間に繁さんと足場を組んでいく。
天端モルタルは20㎜均すのに、乾燥による割れを防ぎ強度を
出すのに、住宅では珍しくグラウト系の無収縮モルタルを敷く。
武澤さんも『こんな精度と強度も良い天端均しは初めてだ』と、
自画自賛するほど本当に素晴らしい仕事になりました。
そして日曜日の今日も、休日出勤で残土の処分をしたり、整地を
行なう。お陰様で、どんどん足元が良くなっていきます。
大屋根の家は5月の連休の上棟式に向けて、いよいよ15日から
大工さんが土台を敷き、建て込みへと進んでいきます。
つづく。