第42話:家型 壁〜屋根断熱

すっかり秋らしくなり肌寒くなってきた常盤坂の家では、
今日は久々に薪ストーブ(今は焼却炉)に火を入れました。
過ぎれば短かった夏も終わり、もう冬は間近に迫ってます。

内部では、2階の床下地がキマり壁、天井と進んで行きます。
常盤坂の家の2階は道路側の寄棟屋根(4方流れの形)部分と、
裏の坪庭側の切妻屋根(いわゆる三角形の家型)部分という
2ブロックに分けられ、家型の方が寝室やトイレ・風呂等の
プライベートなスペースになり、こちらから内部を作ります。

壁の下地が終わり、まずは古材による窓枠の取り付け。

▲この場所にあった出窓の幅広の鴨居を裏にして、窓台として再利用。

樹脂のサッシ枠は、木との相性が悪くあまり見せたくないので、
樹脂枠を隠すように古材で木枠 をまわす。

▲窓台が幅広なので縦枠は一度、天井の竿縁でふかす。

古材は青森ヒバ。煤けていて、新しい材料にない味わいがある。

▲縦枠は良い材がなく、なんと鴨居をトメで代用。

なんとか窓枠を納め、壁に断熱材を入れていく。

▲フカフカに隙間無く詰めるのは意外に難しい。

断熱材の上に防湿フィルムを張り、縁にはしっかり気密テープを
貼ってから、壁に構造用合板を張っていく。

▲気密テープの張り具合で気密性能は変わってくる。

ここまで長いのに張るのはアッという間。 下手なりに張り終える。

▲樹脂枠が見える割合が減っただけで心持ち和む。

続いていよいよ天井。屋根たる木が思いのほかスパンが飛んで
いるので、たる木の下に更にたる木を抱かせて補強しつつ、
断熱の厚みも稼ぎ、家型の屋根なりに断熱材を入れてゆきます。

▲既存の屋根の見上げ。少し真ん中が垂れ下がっていた。
▲たる木をダブルにして縫い合わせ補強。
▲夜なべもしつつ断熱材を入れていく。
▲フッカフカに入った断熱材。この入れる作業はなんとも辛い。
▲断熱の上に防湿フィルムを張り気密テープで処理。

これで、家型の天井の下地まで完了。すこし形が見えてきました。
しかし季節の移ろいは待ってくれません。先を急がねば。

つづく。