先週は常盤坂の家も久しぶりに快晴の日々が続きました。
窓の外はナナカマドの葉がキラキラと眩しく輝いて見えます。
断熱材も入れ終わり、いよいよ針葉樹の構造用合板を張って、
面材による耐力壁を作っていきます。
土台と基礎を緊結し、土台と柱、柱と梁の接合部等を金物で
補強し、この面材を張ってようやく壁の耐震補強になる。
そして、嶋崎板金さんが屋根の葺き替えに来てくれました。
快晴の屋根の上は気持ちが良い。函館山の裾野に位置する
常盤坂の家も、この屋根に上ると一気に視界が開ける。
吊り子というピースを野地板に留め、それに引っ掛けるように
長尺のガルバリウム鋼板を留めていく。
葺き終わったら中に入れた吊り子を掴むように、出っ張った
ハゼと呼ばれる流れ方向の筋を潰して締めていく。
職人を大事にする嶋崎さんの元では若手もしっかりと育つ。
難しい天窓周りもしっかり納まり屋根も完成。
下屋ではガルバリウムの素地を使ったが、こちらはカラーもの。
この界隈は切妻の瓦屋根の蔵がまだ多く点在するので、軒先を
切り、まさに蔵のような形態になったこの屋根は、蔵の瓦を
模し艶消の濃いグレーにしている。 屋根の上から眺めていると、
屋根の連なりが街の景観にとって大事なものだと良く分かる。
嶋崎さんによる板金工事も残るは外壁だけとなった。
そして、週末はお友達の福田英宏建築設計事務所の福田さんが
ブログを見て、忙しい中わざわざお手伝いにきてくれた。
外周部を張り終わり、さらに袖壁の下地を組み構造用合板を
張っていく。
仮止めして張ったところの釘打ちを福田さんにお願いしてみる。
一般の方が思うほど、意外に建築家や設計士さんは大工仕事は
できないもの。 実際に私もこの家をリノベーションするまでは、
合板を切る丸ノコなど使った事はないし、ノミやカンナなど、
全く使えないけれど、知識はあるので見よう見まねでやっている。
技術がないなりに、できる範囲の納まりを考え進めていく。
そうして少しづつではありますがようやく形になってきました。
つづく。